お風呂場に、鏡があるととても便利です。シャンプー式のヘア代を使う時にも、お化粧落としにも、髭剃りにも重宝します。
ところが、お風呂場の鏡はすぐに曇ってしまいます。
お風呂場ですから、水蒸気で曇るのは当たり前なのですが、水蒸気の曇りならひと拭きできれいになります。
しかし、お風呂場の鏡の曇り方はそんなにヤワな曇り方ではありません。
なんだか、ウロコ状の汚れがガンコにこびりついているのです。
汚れの正体
この頑固な汚れは一体何なのでしょうか?
お風呂場の汚れは大きく分けると四つの種類があります。
それは、カビ、石鹸カス、水垢、それに埃です。
お風呂場の鏡は、カビは生えにくく、また石鹸カスも基本的には尽きません。
ホコリはつくかもしれませんが、これは拭けば落ちる程度のものです。
ガンコにこびりついているのは、水垢といわれるものです。
お風呂場の鏡は入浴中は常に塗れている状態で、そのまま換気されて乾燥します。
乾燥するときには、水分だけが蒸発して水に含まれている水垢だけが鏡に付着して残ります。
これを何日も何日も繰り返して、やがては頑固なウロコ状の汚れになってしまうのです。
さて、この水垢というのは一体何者なのでしょうか?
実は水道水には次亜塩素酸などと一緒に、水にもともと含まれているカルシウムやマグネシウムのような金属質の成分が残っています。
お風呂場の水垢汚れの正体はこの金属質がこびりついたっものだったのです。
磨くといえば?
お風呂場の鏡の汚れは金属成分のこびりつきなので、お風呂洗い洗剤では落ちません。
やはり、細かい研磨成分が入った洗剤でこするのが一番です。
研磨成分が入った洗剤といえば、もちろんクレンザーですが、鏡にはクレンザーの研磨剤の成分が粗過ぎて傷がついてしまいます。
クレンザーよりももっとデリケートな部分を磨くための極細かい研磨剤入りの洗剤といえば、私たちが毎日歯を磨くときに使う歯磨き剤です。
指で歯磨き剤を鏡全体にムラなく延ばします。
あとは、柔らかい布でやさしく拭き取れば鏡はきれいになっています。
これは、研磨剤が汚れをこそげ落とすからです。
ですから、歯磨き粉をつけたままきつくこすると鏡に傷がついてしまいます。
汚れを溶かす
お風呂場に大きな鏡がある時には、歯磨き粉方式では大量の歯磨き粉が必要になります。
それにガンコな汚れには、強くこすれないだけに少し無理な部分もあります。
実は水垢はアルカリ性の汚れなので酸性の物質で溶かすことができるのです。
家庭用の酢で酢水を作って、キッチンペーパーにしみ込ませたものを張り付けてしばらく放置すれば、鏡の表面にこびりついた金属汚れが溶けて鏡がきれいになります。
しかし、酢の臭いが残ってしまいます。
常備しておくと便利なのが、掃除用のクエン酸です。
クエン酸溶液をキッチンペーパーにしみ込ませて鏡に張り付けておきます。
この方法だと、臭いも残らずにお風呂場の鏡をきれいにすることができます。