エアコンの買い替え時
夏本番をむかえる前にエアコンの動作確認をしておきましょう。エアコン動作に問題がある場合、修理や買い替えを検討することをおすすめします。
エアコンの寿命
エアコンの寿命は約10年です。しかし、負荷のかかる使い方やメンテナンス不足によってトラブルが発生し、寿命が短くなる可能性があります。また、メーカーで修理用部品の保管は10年の場合が多いため、10年以上使用しているエアコンは部品がなくて修理できないケースもあります。修理できたとしても、また他の部品が故障することもあり得るので、修理代がかさみ、故障のたびにスケジュールを調整しなければなりません。
寿命の主な兆候は、冷暖房の効きの悪さや異音・異臭・水漏れなどです。これらの症状がでたら買い替えを検討するといいでしょう。
真夏にエアコンが故障してしまった
真夏は電気屋さんやエアコン業者は繁忙期です。もし真夏にエアコンが故障してしまった場合、すぐに修理や取り付けは難しくなります。そうなってしまうと修理・取り付けを待っている間、熱中症などの体調不良になってしまう危険があります。本格的な夏を迎える前に試運転を行い、不具合を見つけたら修理・買い替えを検討するようにしてください。
番外編:備え付けのエアコンが壊れたどうなる?
マンション・アパートにはエアコンが備え付けられている場合がありますが、使用年数によって入居中に故障してしまうことがあります。特に夏場や冬場はエアコンが使えないと困るので、すぐに修理したいところ。
気になる費用は基本的に大家さん・管理会社の負担になります。ただし、動かないからと勝手に修理してしまうと、修理代は借主負担になる場合があるので注意しましょう。また、故障をそのままにして悪化させてしまうのも借主負担になってしまいます。
故障した場合の費用負担は、契約書に記載されているはずですので、故障したらまず契約書を確認してください。
もう一点、注意したいのが残置物の場合です。残置物とは前の入居所がエアコンを置いたままにしたことをさします。この場合、大家さんが修理する責任はなく、費用が借主負担になる場合も。エアコンの持ち主については契約書に明記されているので、必ず確認を。
エアコン買い替えのメリット
何といっても、きれいなエアコンが使えることでしょう。エアコンを使っていると定期的な掃除が欠かせませんが、プロに任せないと取り切れない汚れがついてしまうことも。エアコンを買い替えることで、汚れがないきれいな状態から使えます。最近のエアコンには空気清浄機能や自動掃除機脳などがついている製品もあるので買い替え時に検討するといいでしょう。
また、最新のエアコンは古いエアコンに比べて省エネ性能が格段に向上しているので、電気代の節約が期待できます。10年前のエアコンと比べると1万円以上も差があったりするので、古いエアコンを使っているなら確実に電気代を節約できるでしょう。
エアコン購入前に確認・準備すること
エアコンを購入する前に、まずエアコンを取り付ける準備ができているのか確認が必要です。今、設置しているエアコンを取り換えるか、新しくエアコンを取り付けるかによって、注意点が違います。せっかく購入したエアコンが取り付けできない事態にならないようにしましょう。
住んでいる建物の種類・広さ
住んでいる建物が、鉄筋か木造、戸建てかマンションなど種類を知っておいてください。もし、自分の部屋・構造に適していないエアコンを購入してしまうと、エアコンの効きが悪くなり電気代も高くなってしまいます。
エアコンの畳数表記が6~9畳(10~15m²)となっている場合、適用畳数は木造平屋南向きでは6畳(10m²)、鉄筋マンション南向き中間層では9畳(15m²)ということを表しています。また、暖房だと適用畳数は小さくなるので注意が必要です。
また、室温が上がりやすい日当たりが強い部屋、外気の影響を受けやすい大きな窓のある部屋など、実際の部屋の畳数よりも広い適用畳数を目安に冷暖房能力を選ぶとよいほうがあります。
エアコンのコンセントについて
エアコンの取り付けには専用のコンセントが必要です。一般的な住居にはすでに取り付けられていますが、新たな増設や電圧・電流を変更する場合には専門業者に依頼しなければなりません。また、すでに取り付けられたコンセントでも、対応している電圧とプラグの形状を確認する必要があります。エアコン専用のコンセントの電圧は100Vと200V、電流は15Aと20Aの4パターンです。これらの仕様があっていないとエアコンが取り付けられません。製品選びの際はコンセントの形状があっているか確認しましょう。
室内機・室外機の設置スペース
取り付けスペースが十分かどうかも確認しましょう。エアコンの室内機は天井や横の壁から5cm程度離して設置する必要があります。吹き出し口の近くに箪笥や棚など風をさえぎる障害物がないかも確認しましょう。高性能なエアコンほど室内機のサイズは大きくなる傾向です。圧迫感があり、部屋が狭く感じるかもしれません。念のためサイズ感もチェックするようにしましょう。
室外機の置き場所も注意してください。特に集合住宅の場合、想定していた設置場所に収まらない可能性があります。また、直射日光が当たったり、風通しが悪かったりすると室外機が熱をもってしまい、冷却効率が悪くなるので、設置場所も考慮したほうがいいでしょう。
エアコンを選ぶ際のポイントとは?
事前の確認ができたら、設置するエアコンについて検討しましょう。多くのメーカーからさまざまな製品があるため、最適な1台を選ぶのは難しいかもしれません。いくつかのポイントを押さえておけば、ピッタリなエアコンが見つかるはずです。
価格帯で選ぶ
エアコンは本体価格によって性能や機能が大きく異なるので、用途や予算に合わせて選びましょう。
ベーシックモデル
必要最低限の機能を搭載しているのがベーシックモデルです。エントリーモデルやスタンダードモデルとも呼ばれています。最も安い価格帯なので、冷暖房以外の機能にこだわりがなく価格を優先したい場合おすすめです。ただし、冷暖房効率がよくないモデルが多いため、広い部屋の利用に向いていません。
ミドルレンジモデル
ベーシックモデルとフラッグシップモデルの中間がミドルレンジモデルです。コストパフォーマンスに優れたラインナップが充実しており、人気の高い価格帯になっています。空気清浄機能や自動フィルター掃除機能などを搭載したモデルが多いため、リビングや寝室、子ども部屋などでおすすめです。
フラッグシップモデル
最も高性能で多機能なのがフラグシップモデルです。冷暖房性能が高いので、広い部屋でも素早く設定温度に達します。メーカー独自の機能を搭載しており、省エネ性能にも優れている点もポイントです。性能が高い分本体価格は割高なため、性能を重視するならフラグシップモデル、初期費用を押さえつつ性能にもこだわりたいならミドルレンジモデルを選ぶといいでしょう。
省エネ性能で選ぶ
電気代を安く抑えられるモデルを探しているなら「APF」の数値をチェックしましょう。APFは1年間に必要な冷暖房能力を消費電力量で割って算出した通年エネルギー消費効率を表したものです。エアコンがどれだけエネルギーを使うかを示しており、この数値が大きいほど効率のよい省エネ性能に優れた製品ということがわかります。
APFに加えて、期間消費電力量(kWh)も省エネ性能を表した指標で、低いほうが省エネです。ランニングコストの目安として比較するといいでしょう。
店頭でチェックする場合、省エネラベルが参考になります。すべてのメーカーが統一基準として設定されており、年間消費電力量も確認できます。
必要なエアコンの機能で選ぶ
エアコンの機能として冷房、暖房、除湿が盛り込まれていますが、メーカーや機種によってさまざまな機能が盛り込まれています。機能が多いほど本体価格は高くなりますが、エアコンの使い勝手を左右するので、自分のライフスタイルに必要なのか考えて検討しましょう。
空気清浄機能
エアコンは部屋全体や外の空気を吸い込んでから、涼しい風や暖かい風を吹き出してくれます。そのためホコリやカビ、PM2.5など気になるのでは。空気清浄機異能付きのエアコンであれば、それらを抑制してくれます。また、メーカー独自のイオン機能を搭載したモデルなら、空気清浄機能に加え、タバコ臭やペット臭など気になるニオイの脱臭効果も期待できます。
人感センサー
最新モデルの多くに人感センサーなど各種センサーが搭載されています。これらのセンサーは温度変化を検知・予測するためのもので、室内の温度や湿度、風量、風向きなどを細かく制御するので快適です。ピンポイントで空調を整えるので省エネにもなります。
フィルター自動掃除機能
仕組みはさまざまですが、エアコンの空気の通り道にあるフィルターに付着したホコリやゴミなどを自動で除去したり、洗浄したりする機能です。
フィルターだけでも手間がかからずきれいにしてくれるので楽ではあります。ただし、手動での掃除が必要というわけではありません。あくまで補助的な機能として捉えておきましょう。
スマートフォン連携機能
スマートフォンのアプリを使って、エアコンをコントロールできる機能です。エアコンがWi-Fiに接続できるため、外出先からでもエアコン操作が可能。帰宅時間に合わせて部屋を快適な温度に保つという使い方ができます。
まとめ
エアコンはメーカーや機種ごとにそれぞれ特徴があります。必需品といえるエアコンだからこそ、購入にあたっては冷却機能や省エネ性能などが重要です。購入後に「あの機能があれば」とならないように十分に検討し、後悔がないようにしましょう。